海外農業研修レポート|(社)国際農業者交流協会

近年、職業として農業への道を選びたいという方だけでなく、何らかの形で農業に関係した仕事や生活に携わっていきたいと考える方が増えています。その考えはどこから来ているのでしょうか。
地域環境のこと、動植物との共存、無機的な生活より有機的な生活、自分の生き方、家族の在り方、やりがいや生きがいといった生活の充実感などへの強い興味を理由とする声を多く聞きます。
その背景には、日本の農業の実態や日本国内の農業を取り巻く環境などの様々な問題が注目されはじめているからではないでしょうか?
では海外での農業はどうでしょう?農業大国と呼ばれるアメリカやヨーロッパ諸国など、様々な国が独自の特徴を持ち農業を発展させていますが、海外の農業の情報について触れる機会はあまりありません。
グローバル社会となった今、農業についてもグローバルな視点から、改めて日本の農を取り巻く環境や農業そのものについて見つめ直す機会があっても良いのでは?という思いから、「社団法人国際農業者交流協会」を通じ、海外で農業研修を受けた若い方たちの実体験や生の声をnocicaでご紹介します。

第一次産業に優れた人材が育ち、将来性ある農業生産が可能となれば、十分かつ安全な食料が国民に供給されることになり、それがついには強力な国の固めとなります。
ともすれば農業の持つ特性で、地方の活性や国内農産物需要の安定など内向的になりがちですが、情報化社会や国際社会の中で私たちが担っていく役割は多岐にわたり、農業においても例外ではないと思います。
そういった中で、国際感覚のある若者が農業技術・知識を国内外で比較しながら模索していくこれからの農業が、将来の日本を、世界を牽引していくことになるのだと考えています。
私たち、社団法人国際農業者交流協会は、農業を目指す若者たちの夢を叶えるべく、1952年から数多くの若者たちを海外へ送り出し、外国の農業を身をもって学んでもらう、「農業研修生海外派遣事業」を実施してまいりました。これまで海外農業研修に参加した方は14000人を数え、帰国後は農業に係わる仕事を始め、さまざまな分野で活躍をされています。
また、アセアン諸国を中心とした国々から農業研修生を受入れ、日本の農業を通じて自国の発展につながる技術と知識を習得してもらう国際協力的な活動も活発に行っています。今を生きる人たちが持続可能な産業を育み、将来へとつないでいく姿は、時代の変遷の中で少しずつ形を変えながら、しかし、日本の農村が大切にしてきた伝統と同じく確かに未来へ継承されていくことになるのでしょう。私たちは、そんな世界のつながりを農業と国際の分野において体現していく為にあります。
(社)国際農業者交流協会では、今年も海外派遣農業研修事業参加者を募集しています。 農業を通じて、国内では味わえない特別な時間を、世界の人々と共有してみませんか? 自分の夢をかなえる一歩を踏み出しましょう!
まずは、資料請求から ↓下の画像をクリック!↓
私たちの海外研修プログラム(アメリカ・コンビネーション・コース/アメリカ・プラクティカル・コース)でアメリカへ渡航した研修生は、世界最大級の農業を目の当たりにすることになります。広大な大地を大型トラクターで耕したり、何台ものコンバインが連なって穀物を収穫するシーンは、時々メディアでも紹介しています。
しかし、近年のアメリカ国民の嗜好を反映して、食を見直したり、生産者の顔が見えることに力点を置いた農業者が出てきています。
テレビや雑誌などの平面的な情報では伝わってこない、モノトーンに見えるアメリカ農業が、実は刻々と時代とともに変化していくものであるということを、等身大の姿で見詰める農業研修生たち。
アメリカの地平線の彼方に彼らが見つけたのは、何だったのか。
アメリカ・コンビネーション・コースに参加した女性のレポートを紹介します。
ドイツ・プラクティカル・コースの魅力といえば、ヨーロッパを代表する農業大国ドイツで直に農業に携わることができること。ドイツ語で巨匠を意味するマイスターという言葉があります。しっかりと自分の分野を学び、何年もかけて修業を積んだ人が取得できる国家資格です。農業研修生を引き受けてくれる農家さんたちは、そんな誇り高き農業のマイスターたちです。
ドイツは国土の半分を農地利用するほど農業に適した国です。酪農や畑作が中心の農業を営んでいますが、中小規模の野菜農家、果樹農家もたくさんあります。有機農業に対する理解がしっかりしており、いくつもの有機認証団体が存在するのもドイツの特徴。
農地と都市がモザイク状に存在する為、消費者と生産者の距離が近い雰囲気もあります。大都市から郊外へ向けてしばらく車を走らせれば、すぐに広大な農地が広がる風景に出合えるのです。農地にはドイツの国鳥であるコウノトリが飛来し、森に隣接する林の中から小鹿が顔を出すことだってあります。
日本と同じように工業国として有名なドイツは、実は、農業分野においては日本と大きく異なる特徴持っていると言えます。
また、ドイツ統一から20年が経過していますが、東西ドイツの格差は農地の利用や経営面積によっていまだにはっきりとしたコントラストを呈しています。つまり、大規模農業をしてきた東側は、共産時代の国営農場だった農地を個人所有者が分譲したり、比較的安い農地を求めて外国から経営者が参入してきたりしているため、農家戸数が増え、一戸当たりの農場経営面積が縮小傾向にあるのに対し、西側は農家戸数が減少し、一戸当たりの農場経営面積が拡大する傾向にあります。
文化的にも歴史的にも魅力的なドイツを、農業という切り口で見詰めてみることで、日本の文化と歴史を再認識し、そして何よりも、自分の価値観に気がつくことができるのです。
地図の上、ヨーロッパ大陸の中央、アルプス山脈の稜線をたどれば、誰もが憧れる大自然と美しい牧歌的風景が広がる国、スイスに指が止まります。こんなに山間の小さな国でも、農業は大変な役割を担って国を支えています。谷間の急斜面で、首にカウベルを下げた牛たちを見上げて歓喜する旅行客たちは多くいますが、その風景を醸し出す農家の暮らしに触れ得た人はそんなに沢山いないでしょう。
農業の大切さ、切実さを国民が理解しているのもこの国の特徴。美しい景観を守ることは、農家の協力なくしては成し得ません。また、永世中立国を謳う上で、他国から独立して生きていける生活基盤を確立する必要もあります。第一次産業と第三次産業の間をつなぐ見えない綱があり、白い十字の国旗を背負ってヨーロッパの真ん中で孤高の存在感を示す国、スイス。こんなに魅力的な国で、農業を学ぶことができたら…。
スイス・プラクティカル・コースはスイスの農家の暮らしの中にどっぷりつかり、スイスの農民の暮らしを学ぶことを目的としています。農業を生業にしていくことの素晴らしさや難しさ、農業を自分のライフワークにするために必要な理念や勇気、そういうものを教えてくれる厳しくもやさしい農家のもとでしっかりと学べば、人間は一回り大きくなれるのです。










